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代表より

古川量巳

 厚生労働省の「国民健康・栄養調査」によると、40〜74才のメタボリック症候群の該当者は940万人、予備軍にいる人が1040万人にのぼるという。2000万人近い数字は驚きを通り越して嘆かわしい。
 メタボリック症候群とは新陳代謝が正常に機能しないことによって身体の変調を来たすことだから、肥満症、高血圧症、糖尿病、高脂血症など「死の四重奏」と呼ばれる慢性病につながる。
 人間は直立歩行、二本足で歩く能力を獲得してから進化して来た。その人間から歩く機会を奪い続けて来たのが「クルマ社会」である。病人が増えるのは当然の帰結である。
 政府も自治体も医療費負担を嘆く暇があったら「マイカーを止めて歩きましょう」と国民に呼び掛ければいいと思うのだが、その気配はない。
 経団連とチームを組んで、国鉄の民営化、地方鉄道やバス路線の廃線、道路特定財源など「クルマ社会へまっしぐら」路線をひた走って来た自民党型政治だから「福祉を維持するために消費税率のアップを」とは企んでも「マイカーを止めて歩きましょう」とは言い出せない。
 だとすれば、われわれ国民の前にある選択肢はただ一つ、健康、安全、国民の生命を最優先する政府、非自民党型政府の実現を目指すしかない。